白いお赤飯

白い赤飯越前のこの辺では、お通夜にお参りにいくと「お赤飯」が出る。
お浄土にお生まれになった、仏様に成られた、「本当の誕生日」だからだ。
ただ、ご遺族の心情もあり、真っ赤ではなく色の薄い白っぽいお赤飯だ。

お葬式は浄土真宗ではなくても、宗派とわずお赤飯が出るときがある。
蓮如さんが築かれたこの地の風土が宗派宗門問わず、根付いているからかもしれない。

神さん参って「なんまんだぶ」。
宗派知らず、仏さんはいっしょやろと、また「なんまんだぶ」。

そこに分別顔で、ああだこうだ言うのは大抵坊さんだ。
それをこっそり笑うてまた、村のじい様ばあ様は、なんまんだぶ と呟いてきた。

なんまんだぶ なんまんだぶ なんまんだぶ