西の方角があるのは、なおありがたい

こうしてたまに外に出ると、普段ダレてしまった自分に気づいて、やる気が出る。

香川県徳勝寺様での御縁の後、引き続き佐賀県聞法寺様と円城寺様での彼岸会にてお取次ぎの御縁を賜った。香川県から佐賀県に移動し、三日間毎日両寺院様で一座ずつ、計六座の御縁。

佐賀県に入って二日目の朝。ホテルの部屋で朝の勤行。小さい小さい声でお勤め。まさに自分の口から自分の耳に聞こえるくらいの声の大きさ。それにしても、別院(吉崎もしくは福井別院)以外でのおあさじはいつ以来だっただろう。

一昨日は徳勝寺さまで、昨日は博多の萬行寺さまでおあさじいただけたけれども、今朝はホテルのベッドの上。なんだか変な感じがしてもったいない。声はひそひそ声だけど、逆に背筋が伸びます。

ご本尊を持ってくるのを忘れてしまって、激しく後悔。ちゃんと懐中名号様用意してたのにかばんに入れ忘れてた。だらしない……

仕方がないので自分でお名号を書いて壁に立てかける。せめて西に向かってとスマホのコンパスで西の方角を確かめる。

このお念仏の教えを聞き始めた頃
「極楽浄土は西にあるからな。西の方角を大事にせいよ。せめて一年間大事にしていると、西の方角がありがたくなる。」
と聞かされ、一時期コンパスを持ち歩いていつも西を気にかけていた時があった。自筆のお名号を壁に立て掛けながら、そんなことを思い出し、ちょっと自分が微笑ましく思える。

ほんとうに、もったいない教えをたくさん受けてきたなぁ。うれしい話をいっぱいいっぱい聞かされてきた。

お彼岸だしなぁ。西の方角があるのは、なおありがたい。

なんまんだぶ