雪がシンシンと降る立春の今夜です。
今日からは春だというのに、雪が降る。
シンシンと降り積もる、とはいうものの、雪が積もると、静かです。
音のない世界をあらわすオノマトペがあるというのは、面白い。
その昔、沈黙に語りかけ続けた時もありました。
沈黙から、言葉を聞こうと、耳を澄ませた時もありました。
でも、聞こえてくるのは、静寂ばかりでした。
沈黙のなかに響く声は、自分の声ばかりでした。
口を閉ざすと、沈黙が聞こえてきます。
音のない世界は、空っぽのようで、その空っぽが、世界のすべてを内包しているようです。
今は、沈黙の言葉を聞くようになりました。
変わらず、それは自分の声と同じですが、それは、沈黙の音でした。
なんまんだぶ