慈海を先導してくれたのは

今日は午前中下山して、実家村の放光寺さんで「蓮如さんのご文章をまなぶ」でした。

今日のご文章は『吉崎建立章』でした。

吉崎に帰る途中、さっき自分が話していた話をカーステレオで流しながら帰りました。春うららかな青空の下、車の中では慈海の大声が響きます。聞いているのも慈海です。自分自身の声を使って聞こえてくるおみのりに、少し泣きました。なんだこの一人上手なおっさんは。

吉崎に到着し、念力門の下で一羽のカラスが出迎えてくれました。「ただいまー」と声をかけると、逃げることもせず、ほんの2メートルくらい先を、慈海を先導するようにひょこひょこと階段を上り念力門をくぐったところでこちらを一度振り向いて飛んでいきました。

蓮如さんは吉崎に入られたとき、どんな思いを胸に抱いてらしたのでしょうか。伝説では白い鹿に誘われて御山の上に登られたと聞きます。御山の上には鹿島明神がいらしてここで法を説けば全国に法が広まるであろうと言われたそうです。そしてその通り、蓮師吉崎滞在のたった数年で日本中にお念仏のみ教えが広まることになっていきました。

今日、慈海を先導してくれたのは黒い衣のカラスでした。お御堂の屋根に留まって、カァカァと鳴いていました。お前はここで法を聞けよと黒い衣の上人が、仰せでいらっしゃるようにも思えました。

なんまんだぶ