【教】
「教え」というのは、「働きかけ」だ。
この慈海を、変えさせようという力だ。
聞いたからには、変わっていくことが、その「教え」に適うことである。
だけれども、そう簡単に、人は変われるもんじゃない。
でも、こちらが変わろうと変わるまいと、「教え」自体は変わらない。
「教え」自体は不変だ。
よかった。聞く方には、まだ変わる余地がある。
智慧は、智慧のままとどまっているだけでは、智慧じゃない。
「教」を慈海が聞くとき、智慧が能動的に働きだす。
弥陀、誓を超発して、広く法蔵を開きて、凡小を哀れんで選んで功徳の宝を施することを致す。釈迦、世に出興して、道教を光闡して、群萌を拯ひ恵むに真実の利をもつてせんと欲すなり。
(顕浄土真実教文類)